モデラーが“最後のガンプラ“として作り上げた『エマ・シーン専用Zガンダム』 SNSで反響「カッコいい」「またいつか復活してくれ」

今年3月にガンプラ制作を始めたばかりというるりさん(@ruridemi)さんは、初心者ながら『シャリア・ブル専用ヤクトドーガ』など他のモデラーとは異なるオリジナル設定の作品が注目された。そんな同氏が8月半ばに発表したのが、『エマ・シーン専用Zガンダム』。「エマ・シーンがなぜZガンダムに搭乗することになったのか」など、細かい“if設定”を盛り込み、オリジナリティーあふれる仕様に賞賛の声があがる一方、本作発表時に「私が作る最後のガンプラ」と記し、話題となった。自身の中でもガンプラ熱が高まる中で、“最後のガンプラ”と決意した背景にある物語とは?

■妻の闘病を機にガンプラ引退…「家族と共に過ごす時間」に

——今年3月から本格的にガンプラを制作し始めたと伺いました。どういったきっかけでガンプラにハマっていったのですか?

【るりさん】子どものころに制作していたのですが、受験を機に離れて、その後しばらく間があきまして。でもネットニュースなどでガンプラの記事を見かけ、どれもカッコいい作品ばかりで久しぶりに作ってみようと思いました。暇つぶしや気分転換のつもりだったのですが、ネットで情報を収集してるうちにどんどん引き込まれていきました。

——まさにガンプラ制作が楽しくなっているときだと思うのですが、SNSで話題となった『エマ・シーン専用Zガンダム』を発表すると同時に、「私が作る最後のガンプラ」と宣言されました。これにはどういった事情があるのでしょうか?

【るりさん】妻が8月下旬にがんの手術を受けることになったからですね。つきっきりの看病が必要なわけではありませんが、術後もしばらくは通院の必要があります。これまでも家事の分担はしていましたが、当然私が受け持つ割合は大幅に増え、制作にかける時間を捻出するのが難しい状況になります。うまくやり繰りして時間を作れたとしても、それを「自分だけの世界に入り込む趣味」に費やすのではなく「家族と共に過ごす時間」に当てるべきではないのかと思うようになりました。

——それは大変ですね…。「これで最後」と決めて制作に臨まれたのですか?

【るりさん】いえ、妻のがんが見つかったのは完成間際でした。いくつかの武器を作らずに終わらせたのですが、妻の手術入院の前に間に合い、なんとか形にして世に出すことができました。

■『機動戦士Zガンダム』の登場人物の繊細な心情も細かく設定し制作

——“最後の作品”となる『エマ・シーン専用Zガンダム』ですが、どのような発想から生まれたのですか?

【るりさん】Zガンダムは一番好きなモビルスーツ(MS)で、子どものころに何体も作りました。当時は設定どおりに作っていましたが、今回は改造してオリジナル機体を制作することにしました。
ネットで検索すると、『アムロ専用』や『シャア(クワトロ)専用』のZガンダムの作例をいくつもあったのですが、他人と同じ物は作りたくなかったので、ざっと調べた限り作例のなかった『エマ中尉専用機』を考えて作ることにしました。

——エマ・シーンの搭乗機といえば、『リック・ディアス』『ガンダムMk-II』が有名ですが、どのような経緯(設定)で『Zガンダム』に搭乗することに?

【るりさん】アナハイムがZガンダム量産化へのデータ取りのために修理用予備パーツを利用して機体を制作。クワトロは「金色じゃないから」、アポリーは「リックディアスの方に誇りを感じる」という理由で固辞したため、エマの搭乗機となりました。
カミーユ機のフライングアーマーが破壊されて予備パーツが欠品したため急遽Gデイフェンサーをバックパックとして流用。整備・修理・データ共有などの点からアーガマでの運用が効率的であるとアストナージが進言するが、ヘンケンがゴネたためにラーディッシュの艦載機となる。という設定を考えました。ガンプラを作るときに色々妄想するの好きなんですよね(笑)。

——『機動戦士Zガンダム』の登場人物の心情まで設定に反映されたんですね。制作においては、Gデイフェンサーとの融合が大変そうですね。

【るりさん】はい。Gデイフェンサーが旧キットだったのでヒケ処理や合わせ目消しが大変でした。近くで見るとかなり雑です(笑)。ただ、Zガンダムと言えば変形なので、差し替えで強引ではありますが変形できるようにしたところはこだわりました。恐らくMS形態だけで作品を発表していたら、ここまでの反響はなかったと思います。

——るりさんさんの個性がこだわりとして表れていますね。最後の作品を作り終えた今、短くも太く濃い“ガンプラライフ”を振り返ってみていかがですか?

【るりさん】あっという間に時間が過ぎていきましたね。平日は仕事から帰って来てディテールアップの工作。エアブラシや塗装ブースを持っていないので、週末に庭で缶スプレーで塗装。いろいろと計画を立てていても、週末に雨が降ったり、家族サービスを命じられたり(笑)。時間や予算的に妥協した部分もあります。
それでも、ガンプラと同時にツイッターも始め、フォロワーさんの作品を参考にしたり、制作や道具についてアドバイスをもらったり。たくさんの人とつながることができたことが財産ですね。

——フォロワーさんをはじめ、多くの人たちから「やめないで欲しい」「次の作品が見たい」といった声も上がっています。

【るりさん】フォロワーの皆さまや、この作品で初めて私を知ってくださった方々など、たくさんの人に温かい言葉を頂き感謝しています。それらの声をいただき、やめるのやめようかなぁなんて思ったりもしています(笑)。この先どうなるか分かりませんが、生活が落ち着いたらまた何か作りたいですね。

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モデラーが“最後のガンプラ“として作り上げた『エマ・シーン専用Zガンダム』 SNSで反響「カッコいい」「またいつか復活してくれ」