「落語はお客様と共に作っていく芸」大阪・動楽亭が土日含め再開へ

米朝事務所(大阪市北区)は28日、落語の演芸場「動楽亭」(同市西成区)の昼席を6月1日から土日も含めて再開させると発表した。定員は100人で、観客は50人以下に制限する。大阪府は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言の再延長で、土日はイベントの無観客要請を継続することを決めている。米朝事務所は「落語という芸能はお客様と共に作っていく芸」などと訴えた。動楽亭は桂ざこばさんが席亭を務めている。

同事務所の滝川裕久社長は、毎日新聞の取材に対し「政府の批判をするわけではないが、土日にしか来られないお客さんをほったらかしにできない」と話した。【反橋希美】

「文化やエンタメは世の中の潤滑油」

米朝事務所が報道各社に送ったファクス(全文)

皆様の心労の多きことをお察しいたします。

今回6月1日より動楽亭の昼席を再開させるにあたり、批判の声もあろうかとは思いますが、私どもの考えをお伝えさせてくださいませ。

まず落語会は不要不急なのかという疑問についてです。確かに緊急ではないかもしれませんが、事態がここまで長くなるとやはり必要だと考えています。文化やエンタメは世の中の潤滑油であり、そういったもののない人間社会に明るい未来はないと思います。

次にイベント開催の是非についてですが、それぞれ主催者や世話人の方々が知恵を絞って、あらゆる感染予防対策を考えて実施していただいています。せんえつながら落語界をリードする立場を自負する弊社も、何とかして安全にお客様が喜んでいただける落語会を開催すべきだと考えました。動楽亭の収容人数を50人(50%)にすれば、大規模集会には当たらず、今の街の状況を鑑みても大きな人流増はないはずです。

また「空いた時間をお稽古(けいこ)にあてる」あるいは「無観客のリモート開催ができるではないか」とのお声もありますが、落語という芸能はお客様と共に作っていく芸で、無観客では100%の力を発揮しません。そして幾度稽古を重ねようとも、1回の高座に勝る研さんはないのです。

最後に、片意地に政府の要請に逆らうのではなく、状況が悪化すれば公演中止も考えますし、お客様がお越しにならない日が続いたならば、それが答えだと認識し、自主的に公演を断念します。

何とぞ、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

米朝事務所 代表取締役社長 滝川裕久

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