フランス在住のアニメーターが格闘ゲーム史の伝説「背水の逆転劇」をアニメ化。The Beast梅原大吾氏の超精度のブロッキングをアニメで再現

 世界最大規模の格闘ゲーム大会「EVO 2004」にて、梅原大吾氏とジャスティン・ウォン氏の戦いで起きた伝説的な「背水の逆転劇」。この試合をテーマにしたアニメをフランスのリヨンで活動するフリーランスの2Dアニメーターsueng_chengことアラン・ヴュ氏が製作し公開、Twitterでもアニメーション系アカウントCatsukaによって紹介され大きな話題となっている。

(画像はYouTubeより)

 「背水の逆転劇」が起きたのはEVO 2004における『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』(以下、スト3rd)の準決勝、“The Beast”こと梅原大吾氏とジャスティン・ウォン氏の対戦で起きた。この試合で梅原氏はケン、ジャスティン氏はチュンリーを選択している。

 試合はチュンリーが支配しておりケンは押され気味。体力ゲージもケンはほぼ1ドットとなり、どんな攻撃を受けても負けが確定する状態で、チュンリーは大技「鳳翼扇」を発動。たとえガードしてもほんの少しダメージが入るため、この技をガードしてしまえばケンは敗北するはずだった。しかし、『スト3rd』にはブロッキングというダメージを全く受けずにガードできる機能が存在した。

 ブロッキングを成功させるためには、わずか数フレーム(60分の数秒)というタイミングでレバーを相手の方に倒す、あるいは下方向に入れることが必要となる。通常、相手の攻撃をガードするには相手と反対方向にレバーを倒す必要があるため、もしも失敗すれば大ダメージは必至のハイリスクハイリターンな技術。鳳翼扇は必殺技の中でもヒット数が多く、またブロッキングするタイミングも等間隔ではないため、ブロッキングする側は熟練の技術が必要となる。

 そんな超高難度のブロッキングを成功させ、梅原氏のケンは見事に逆転勝利を遂げた。会場は大きく沸き、格闘ゲームの歴史を通してみてももっとも有名な試合のひとつに数えられる伝説的な試合となった。

 2019年にはこの動画とは別のアングルで撮影されたものが発見され、梅原氏も自身のFacebookアカウントで紹介したことも記憶に新しい。アラン氏のアニメーションも含め、「背水の逆転劇」は今なお語り継がれる伝説だ。

ライター/古嶋誉幸

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フランス在住のアニメーターが格闘ゲーム史の伝説「背水の逆転劇」をアニメ化。The Beast梅原大吾氏の超精度のブロッキングをアニメで再現