ソニー、PlayStationゲームのPC向け移植を強化する意向。ファーストパーティータイトルのIP展開でさらなる収益確保へ

 ソニーは企業リポート「Corporate Report 2020 統合報告書」を公開し、「42.ゲーム&ネットワークサービス」の項目にて「1st PartyタイトルのPCプラットフォーム向けのIP展開を強化することで、さらなる収益の確保を図っていきます」と報告。今後はファーストパーティー製ゲームのPC向け移植を進める意向を明らかにした。

 2020年はこれまで、過去にPlayStationプラットフォームで独占リリースされた複数のタイトルがPC(Steam、Epic Games Store)へと移植されている。6月には『Detroit: Become Human』を筆頭としたQuantic Dreamの3作がPCで発売。また8月にはGuerrilla Gamesの『Horizon Zero Dawn Complete Edition』がPCでリリースされた。

(画像はSteam『Horizon Zero Dawn Complete Edition』より)

 今年発売されたこれらPC移植版のセールスデータは公開されていないが、非公式の統計サイトSteamspyはSteamで『Horizon Zero Dawn Complete Edition』が発売から数日で42万本がユーザーに所有されたとする統計数値を示した(参考リンク:DSOGaming)。

 また、別の外部統計サイトPlayTrackerは、Steamでの購入者の35%がPlayStation 4版もすでに購入していたと伝えている。PlayStation 4版『Horizon Zero Dawn』は2017年の発売から1000万本セールスをすでに達成しているが、十分にPC移植版でも成功を収めていると見ることができるだろう。

 ただし、PlayStation 5で独占的にリリースされるゲームもPC向けにリリースされるかは不鮮明だ。ソニーは報告書の同じ項目のなかでPlayStationゲームのPC展開を推進しつつ、PlayStation 5で「次世代機にふさわしい、エクスクルーシブなゲーム体験」を提供することにもしっかり触れている。

 たとえば互換性の話ではあるが、2020年5月にソニー・インタラクティブエンタテインメント社長兼CEOのジム・ライアン氏は海外メディアgamesindustry.bizに対し、「わざわざ次世代機を作るのであれば、前世代の互換性より今までにないメリットを盛り込むべきだ」とコメントし、さらにDualSenseコントローラーや高速なSSD、3Dオーディオなど、互換性以上に次世代機の特徴を重視していくと意思を示した。

 2020年8月のPlayStation Blogへの投稿では、一部マルチプラットフォームタイトルもあるものの、DualSenseコントローラーのアダプティブトリガーなどを使った固有のゲームシステムがいくつか紹介された。またPlayStation 4のDualShock4ではPlayStation 5のゲームは遊べないことも発表された。互換性よりも「PlayStation 5ならではの体験」を強く重視しているソニーが、その体験をPCで即座に遊べるようにするとは考えづらい。

 とはいえ、過去のPlayStation独占の名作ゲームをPCでもプレイできるのは、多くのプレイヤーにとって福音となるだろう。PCでの展開も視野に入れたソニーは、今後どんなタイトルを移植してくれるのだろうか。今後の展開が楽しみだ。

ライター/古嶋誉幸

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