気になるのは“家族の目” コロナ禍にみる宅コスの可能性と弊害

 好きなキャラクターのウィッグや衣装を用意して、自宅でコスプレを楽しむ“宅コス”。屋外に出て写真撮影ができなかった時期には、宅コスでコスプレメイクの練習に励み、自撮り写真をSNSに投稿する…というのが、コスプレイヤーにとっての主な活動だったが、なかにはさまざまな理由で宅コスを断念した人もいる模様。半年ぶりに再開したコスプレイベントで見つけたレイヤーたちに、どのような形で宅コスを行っていたか聞いてみた。

 今回、取材で訪れたのは、東京・池袋のサンシャインシティで定期的に実施しているコスプレイベント『acosta!(アコスタ)』。参加人数の制限や、マスクの着用・手洗い・消毒の徹底、ソーシャルディスタンスの確保など、さまざまな感染予防対策を講じたうえで開催された同イベントには、魅力的なコスプレイヤーが多数集結。安全面には最大限に気を配りつつ、撮影や交流を楽しんでいた。

 『Fate/Grand Order』のアルトリア・ペンドラゴン(ルーラー)に扮して参加していたしぐるすさんは、ひさしぶりのイベントを思う存分満喫するため、複数のコスプレ衣装を用意。途中でアルトリア・ペンドラゴン[オルタ]や沖田総司の衣装にも着替えて、写真撮影に応対していた。

 そんな彼女は、コスプレ活動そのものは家族からも認められていて、宅コスも自由にできたそうだが、ひとりで黙々とメイクの練習や自撮りを続けるのは性に合わなかったらしく、「やっぱり外に出て、他のコスプレイヤーやカメラマンさんといっしょにイベントを楽しむことがコスプレの醍醐味なんだな…と、改めて実感しました。なので私の場合は、ひとりでコツコツ練習するよりも、コスプレをしたままツイキャスや、リモート飲み会をすることのほうが多かったですね」と話してくれた。

 一方、『ラブライブ!』の園田海未のコスプレで参加していたろあさんは、いっさい宅コスをしなかったそうで、理由を聞いてみたところ、「家族といっしょに暮らしているので、家でコスプレをするのはちょっと抵抗がありますね。両親は自由にやっていいと言ってくれるんですけど、衣装に着替えたりメイクをしたりすると、部屋まで覗きに来るんですよ(笑)。なのでこの半年は、ぜんぜんコスプレができなくて…。そのぶん、今日は思いきり楽しんでいます!」とのこと。

 『SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!』のほわんに扮するぽんずの缶詰さんも、「友だちといっしょにコスプレをするのが楽しい」という考えから、宅コスはしていなかったそうで、ひさしぶりに参加したイベントの感想を聞いてみると、「イベントそのものは楽しいのですが、自分自身のコスプレの感覚が鈍っていることに驚きました。いくつかの工程を飛ばしてメイクをしてしまったり、30分もあればできていた衣装やウィッグのセットに、1時間近くかかってしまったり…。これから少しずつ慣らしていって、また以前のようにコスプレを楽しみたいです」と話してくれた。

取材・文=ソムタム田井

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