キャラクター愛溢れるマスクを自作 感染拡大予防とコスプレ文化への想い

 ウィッグや衣装を用意して好きな作品のキャラクターになりきり、その世界観に没入する…という点が魅力のコスプレ。メイクや衣装の造形にも注力し、「いかにして再現度を高めるか?」という部分にこだわるコスプレイヤーが多いなか、独自のアレンジを加えたコスプレでイベントを楽しむレイヤーたちに、その意図を聞いてみた。

 今回、取材で訪れたのは、東京・池袋のサンシャインシティで定期的に行われているコスプレイベント『acosta!(アコスタ)』。参加人数の制限や、マスクの着用・手洗い・消毒の徹底、ソーシャルディスタンスの確保など、さまざまな感染予防対策を講じたうえで約半年ぶりに開催された同イベントだが、到着早々、気になったのが、『Re:ゼロから始める異世界生活』のエミリアに扮するコスプレイヤー、unknownさん。

 紫の布地に衣装と同じ模様がデザインされたマスクを着用して、写真撮影に応対していたのだが、こちらはunknownさんが独自に制作したものだという。通常、キャラクターの衣装にオリジナルの要素を加えることは、原作ファンだけでなく、コスプレファンからも否定的に捉えられがちだが、こちらのマスクはどういった意図で制作したのだろうか?

 さっそく理由を聞いてみたところ、「本来なら、撮影の際はマスクを外すべきなんですけど、今はそれも怖いので…。市販のマスクだと違和感がありますが、衣装に寄せたデザインのマスクを用意すれば、着けたままでも自然な感じで撮っていただけるのでは…と思い、作ってみました」とのことだった。

 また、そこには“自身の安全を守る”だけでなく、“コスプレ文化そのものに対する想い”もあるようで、「オリジナルのマスクを作ることがコスプレイヤーの間でも流行れば、ちょっとずつイベントや、屋外での撮影を再開する人も増えていくんじゃないか…と思っていて。一般の方たちに対しても『ちゃんと気をつけてコスプレをしているんだ』ということをアピールできるので、活動自粛中のレイヤーさんには、ぜひ一度、試してみてほしいです」と話してくれた。

  #初音ミク に扮する所縁さんも、オリジナルデザインのマスクを着用していたコスプレイヤーのひとり。「イベントに参加して、もし感染してしまったら、私自身だけでなく、ほかの参加者や運営事務局にも迷惑をかけてしまうので。せっかく再開し始めたコスプレイベントを、自分のせいで中止や延期にさせたくない…という思いで用意しました」とのことで、一人ひとりのカメラマンときちんと距離を保ちながら、撮影や交流を楽しんでいた。

 まだまだ油断は禁物ではあるものの、大勢のサブカルファンから期待されている各種コスプレイベントの再開。『池袋ハロウィンコスプレフェス2020』など、一部のイベントは開催日程が発表されているので、それらを楽しみにしつつ、業界全体の今後の展開にも注目したい。

取材・文=ソムタム田井

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キャラクター愛溢れるマスクを自作 感染拡大予防とコスプレ文化への想い