AppleがEpic Gamesの全ての開発者アカウントを8月28日に停止へ、Epicが通告を受けたと公表。『フォートナイト』を巡る両社の対立はさらに深まる

 『フォートナイト』のiOS版を巡るEpic GamesとAppleの対立が深刻化している。8月18日にEpic Gamesは、Appleからメッセージを受け取ったことを発表。それによれば、Appleは現地時間8月28日にEpic Gamesの全ての開発者アカウントを停止し、iOSとMacからUnreal Engineの開発ツールを削除すると通告したという。

 このAppleの行動に対しEpic Gamesは「この決定は取り返しの付かない事態を起こす」と反応、裁判所に新たなドキュメントを提出しており、英文だが内容は公式サイトにも掲載されている。

 Gamasutraなど国内外のメディアが報じているように、Epic Gamesの開発者アカウントが停止されると、iOSやMacなどのUnreal Engineクライアントを同社が最新アップデートできなくなり、同ゲームエンジンを利用するゲームクリエイターがUnreal Engineの作品を開発したり更新することが難しくなる可能性があると考えられる。

(画像はNintendo Switch 『フォートナイト バトルロイヤル』より)

 ことの発端は8月13日、モバイル版『フォートナイト』がAppleおよびGoogleのストアアプリを迂回する形でゲーム内通貨V-Bucksを割引販売したことに始まる。それを受けAppleとGoogleは相次いで規約違反としてストアから『フォートナイト』を削除した。

 それに対しEpic Gamesは「FreeFortnite」キャンペーンを展開し、かつてAppleが打ったCM「1984」を引用した動画を公開するなど、ユーザーを巻き込む形でAppleによる独占的な販売方法を非難しつつ訴訟を発表した。

 Appleを筆頭とした業界の一般的な利益配分率である「70:30」は正しいのか、そもそもEpic GamesがAppleの規約を守っていない点に関して問題があるのではなど、同件については企業やユーザーを巻き込んで議論が起きている。各メディアも社説としてこの件に関した意見を掲載しているが、意見は別れている。

 たとえばPolygonはEpic Gamesの行動は業界全体にとって意味があるとし、強欲と単純化することはできないという意見を発表。一方、IGNは「FreeFortnite」運動は見た目より利他的ではなく、Epic Gamesは『フォートナイト』ファンを武器化してAppleやGoogleに襲いかかっているという社説を掲載した。gamesindustry.bizも同様に「ゲームのファンである子どもたちを武器化している」と、Epic Gamesの行動を問題視している。

 なおIGNの意見に対してEpic Gamesのティム・スウィーニー氏は、「ファンの武器化ではなく、スマートフォンメーカーが私たちの生活やビジネスの条件を決定する権利がないというアイデアを提供しただけです」と、『フォートナイト』のファンを武器化しているとの通告を否定した。

 企業ストアを迂回する直接決済を拒否されたSpotifyはEpic Gamesへの支持を表明するなど、現在進行系で多くの場所で意見が交わされているEpic GamesとAppleの対立。巨大企業の激突で被害を被っているのは間違いなく『フォートナイト』ファンやUnreal Engineの利用者であり、一刻も早い解決が求められるだろう。

ライター/古嶋誉幸

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